キミシマムザ裕君の映画部屋

Filmarksにいたキミシマムザ裕君が映画ブログを執筆中!映画レビューや雑談を毎日更新しています!

東京国際映画祭2019マイナー映画3本レビュー!

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はじめに

皆さんは東京国際映画祭をご存じだろうか?

毎年10月に東京で行われる、国際映画製作者連盟 (FIAPF) 公認の国際映画祭である。

近年は”アジア最大級の国際映画祭”と称されるほど大きくなってきており、

話題作などを先駆けて鑑賞することが出来たりもするのでマイナー映画オタクもメジャー映画オタクも楽しいお祭りイベントである。

そんな映画祭に自分も漏れなく参加してきました!

鑑賞作品は…

『アイリッシュマン』

『ジョジョラビット』

『ひとよ』

などメジャーで数ヶ月以内に日本で公開される映画と、

それ以外に日本で公開されるかまだ分からない割とマイナーな作品3作!

今回はそのマイナー側の映画3本のレビューをまとめてしちゃいます!

どうも、エンタメ映画ばっかり見てるけどたまにはこういうのも観るよ

キミシマムザ裕君です。

早速一本ずつレビューを!

 

『永遠の散歩』

「永遠の散歩」の画像検索結果

製作国:ラオス

上映時間:119分

簡単あらすじ

老人は人里離れた農場と村を往復している。

彼は50年前に結核で母を亡くしたことを公開する一方、何人もの病気の女性たちを安楽死させてきた。霊力をそなえた老人は、過去に戻って母親の死を食い止めようとするが…(東京国際映画祭公式サイトより)

 

解説

タイムスリップ×ホラー×ファンタジー!?

ラオス初の女性監督マティー・ドゥーによる不思議な作品。

つねに不穏でダークな雰囲気が流れており、シーンによってどの時代でどの世界線なのか等を考えながら鑑賞するのは非常に集中力と体力がいるが、監督曰く

見たままに感じてくれれば良い、見る人によって感想が変わっても良い」とのこと。

もちろん舞台はラオスなので、ラオスの文化や死生観が密接に関係しており火葬と土葬の考え方の違いなどを理解しているとより楽しめる。

田舎暮らしは瞑想的で美しいもの、死はスピリチュアルで美しいものだという考え方は違うといいう監督のメッセージを届けたかったのだろう。

中々邦画でも洋画でも観れないタイプの作風で楽しめた。

子役の演技が凄い!

『チャクトゥとサルラ』

製作国:モンゴル/中国

上映時間:111分

▼予告編▼


『チャクトゥとサルラ』予告編 | Chaogtu with Sarula - Trailer HD

簡単あらすじ

モンゴルの大地で暮らす夫婦。夫のチャクトゥは都会に越したいが、妻のサルラは反対する。そしてモンゴルの平原の生活にも変化が忍び寄る…

(東京国際映画祭公式サイトより)

解説

圧倒的絶景の大自然と壮大な映像!

自然と都会の間で揺れ動く夫婦の物語。

北京電影学院の教授も務めているワン・ルイ監督が原作小説にほれ込み数十年経ってやっと映画化が実現した企画。

日本じゃ絶対に撮影できない素晴らしい大自然の映像を堪能できるだけじゃなく、

そんな自然にも訪れる都会化の波とその間で苦悶する夫婦のドラマをリアルに描いていた。

その美しい映像は撮影監督が何度も何度も現地に訪れて試したというだけあって本当に素晴らしかった。

主演の俳優ジリムトゥは実家が実際に草原らしく、乗馬のシーンなんかは一切練習しないでも普段から余裕で乗れたらしい。どおりであんなにかっこよく乗りこなせるわけだ。

近代化が進み、便利な世の中になるのは良いことだが、

伝統的な文化までも全てがなくなってしまう必要はないんじゃないだろうか。

何にしても夫婦の間には絆と妥協が必要です。

『死を忘れた男』

製作国:ベトナム

上映時間:131分

▼予告編▼


『死を忘れた男』予告編 | The Immortal - Trailer HD

簡単あらすじ

悪夢にうなされるアンは導かれるように謎の洞窟にたどり着く。

そこで彼女は3世紀を超えて生き続ける男フンに出会う。

そこで知るフンの波乱に満ちた人生は希望と復讐と黒魔術の繰り返しだった…(東京国際映画祭公式パンフレットより)

解説

不老不死を手に入れた男の人生。

監督はアメリカ生まれのベトナム人ヴィクター・ウー

アメリカで育っているからか、見てきた他2作品と比べるとかなりエンタメ性溢れる作品となっていた。

彼の過去監督作品での経験が活きているのか、突然ガンアクション映画のような作品になったり、おどろおどろしいホラーのようになったり、不思議な雰囲気に包まれるファンタジーになったりと忙しい移り変わり。

まるで長い人生は一つのジャンルでは絞れないんだよと言いたげな展開だ。

そして今作は特に監督のQ&Aを聞いといて一番良かったかもしれない。

何故ならラストのシーンについての解説がちゃんとなされたのだ!

 

 

ラストシーンについて

ラストは力に溺れ、自分の運命の女性たちの生まれ変わりであるヒロインを殺そうとして女性が勝つ…

と思いきや、実は全て夢だったかもしれない!?

という夢オチ的なちょっとゲンナリな終わり方であった。

しかしこれについて、監督が本来やりたかったエンディングではないらしい。

本当は起きたこと全て現実であり、全てを破壊しようとした女性が最後の最後で力に魅せられて自分のものにしてしまう…

というかなり自分好みな終わり方にしようとしていたのだ!なんでそっちにしなかったの!

というのも理由があり、ベトナムでは映画の検閲が厳しいのだという。

超自然現象的なことや迷信めいたことはベトナムでは検閲で通り辛いらしく、仕方なくこいういう落ち着かせ方をしたのだとか…

 

 

ということで、

監督さん、あなたはアメリカで映画を撮った方がのびのびできるんじゃない!?(笑)

まとめ

 

ということで比較的マイナーな3作品のレビューだったが、

どれか観たくなった奴はあるかな?!

って言っても劇場公開とかの予定は多分今のところないので、配信やDVDをお待ちいただくか劇場に懇願してください(笑)

こういうなかなかお目にかかれない映画を観れるという意味でも映画祭っていうのはとても大事なんですね~。

来年も楽しみにしております!

『アイリッシュマン』『ジョジョラビット』のレビューは後日!

『ひとよ』は既にレビュー済み&絶賛公開中です

www.kimishimamuthemovie.com

 

こんな人にオススメ

  • 発掘前の映画を観たい方
  • 洋画&邦画以外の映画を観たい方
  • 映画祭で見逃した方

おあとがよろしいようで…

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