印象セリフ
「昔…少女がいました」
製作国:アメリカ
製作年:2019年
上映時間:116分
▼予告編▼
Us - In Theaters March 22 (Nightmare) [HD]
はじめに…
皆さんは自分そっくりの人間に会ったことがあるだろうか?
双子?生き写し?そっくりさん?ドッペルゲンガー…?
昔から自分に瓜二つの人物と出会うと物語上不気味な展開になっていくというのがよくある話だ。
今作もまさにそれ。しかも監督は『ゲットアウト』のジョーダン・ピール!
それは期待値大で観るしかないでしょう!ということで映画館行ってきました!
どうも、自分はよく宮川大輔に似てると言われるキミシマムザ裕君です。
早速レビューを!
簡単あらすじ
夫のゲイブ、娘のゾーラ、息子のジェイソンとともに夏休みを過ごすため、幼少期に住んでいたカリフォルニア州サンタクルーズの家を訪れたアデレードは、不気味な偶然に見舞われたことで過去のトラウマがフラッシュバックするようになってしまう。そして、家族の身に何か恐ろしいことが起こるという妄想を次第に強めていく彼女の前に、自分たちとそっくりな“わたしたち”が現れ………(映画.com)
感想
“us”=私たち
であり、US(アメリカ)な映画。
表面だけ見てみるとと今作はそこまで難しい話ではない。
ネタバレコメントにて後述する後半の展開も多少映画を観てる方であれば、
序盤で予測するのは難しくないし、なんならご丁寧に解説をしてくれる。
怖さで言っても個人的には前作『ゲットアウト』の方が絶望感があって恐ろしかったの
は今作の家族が基本楽観主義だからだろう。
このありえない状況に置かれても母親を司令塔として基本的には
パニックにならずに対処・対応していくし、
恐怖の対象でもある”赤い服のそっくりさん”達とも割と対等に闘うのだ。
また、これは敢えてだけれども会話やシチュエーションがコミカルに描かれることも多いのでそれが緩和剤となっている。
ホラー映画において、得体の知れない恐怖感と打つ手がないという絶望感
は大事だと思うがそれを感じられず、
パニックスリラーに落ち着いてしまってるの要因だろう。
しかし今作はあのジョーダン・ピール監督作品。
社会的メッセージを汲み取ってみると見方が変わるかもしれない。
作品に散りばめられていたヒントをみてみよう。
ハンズアクロスアメリカとは?
1986年に行われたチャリティイベントで、今作のファーストカットにもなっている重要なモチーフ。
ざっくりいうと、当時行われていた他のチャリティイベントと異なり参加者から”募金”という名のお金を集めたりと志向が少し違ったらしくあまり成功とは言えなかったようだ。
これを小さい頃に見た監督はここからアイディアを得て映画に活かした。
詳細はこちらの記事で詳しく説明しているので読みたい方は参考までに(丸投げ)
※後半は作品のネタバレが含まれています。
https://finders.me/articles.php?id=1289
これについて少しだけ情報があれば見方が変わってくるかもしれない。
この手を繋いでる意味もわかってくるだろう。
キャスト
とにかく皆顔芸と声芸をめちゃくちゃに頑張っていたので、それだけで見る価値がある。
ルピタ・ニョンゴ
MCUやスターウォーズなど、最近大作に引っ張りだこな女優だが、この怪演はさすがである。
役者は基本的には”多重人格”を演じたがるという話を聞いたことがあるが、
今作では役者冥利に尽きる”見た目が一緒の他人”な設定なので最高でしょう。
怖がる方のルピタも怖がらせる方のルピタもとてもお上手。
顔のクローズアップのカットが多かったので、
より表情だけでの演技が求められたのだろうが、見事な顔芸でした(失礼)
あと赤い方の初めてのセリフは絶対みんな物まねしたくなります。
その他
お母さん以外にもこのご家族は非常に頑張っていました。
ちょっとスベリ気味のお父さんも、足が速い長女も、ちょっとシャイな弟も通常の時も”悪い方”の時も演技力と顔芸のレパートリーが豊富で観ていて飽きなかった(笑)
あと友達の娘の双子ちゃん達が可愛かった。
まとめ
まぁ総合的にも『ゲットアウト』の方が驚きもあったし好きだったけど、
これはアメリカの社会情勢を肌で感じてるかどうかも感覚的に大事だったりするのか な?
とりあえず彼のホラー作品は 今後も要チェックや!
政府が開発したクローン技術の結果として生まれてしまった”影”の側の人間達 しかし”魂”は複製できなかったとかなんとかで本物の影真似しかできない日々 そこで少女時代のルピタが現れて実は鏡の部屋で影と本体が入れ替わってた! っていう予想以上の展開は特になかった。 だけども弟が何かに気づいて影を操るシーンは幻想的で素敵だった※ネタバレUS※
結局「世にも奇妙な物語」の短編みたいな設定でちょっとガッカリ。
こんな人にオススメ
- ジョーダン・ピールに期待したい方
- ホラー映画好き
- 自分ソックリの人を見たことがある方
おあとがよろしいようで…