印象セリフ
「他の誰かが作ったような感じだ…」
製作国:イギリス
製作年:2019年
上映時間:117分
▼予告編▼
はじめに
突然ですが皆さんはBEATLESというバンドをご存じだろうか?
- 名前だけは聞いたことがある…
- 数曲有名な曲は知っている…
- 何を言ってるんだ知ってて当たり前だろ!
- あのおかっぱの人たちだよね?
と色々あるかと思うけども現在のPOPソングの源流でありバンドスタイルを確立した伝説的なバンドである。
好きなバンドのルーツを辿っていくと最終的に彼らにたどり着くといっても過言ではない。もちろん自分もご多分に漏れず大ファンである。
そんなBEATLESがいない世界に迷い込んでしまい、自分だけが知ってたらどうする!?
って映画が今作です。
そんなの映画館で観ないでどうするの!?
ということで公開初日に観てきました!
どうも!BEATLESが大好きとか言いながら、
マキシマムザホルモンでロックにデビューした男、キミシマムザ裕君です。
早速レビューを!
簡単あらすじ
イギリスの小さな海辺の町で暮らすシンガーソングライターのジャックは、幼なじみの親友エリーから献身的に支えられているものの全く売れず、音楽で有名になる夢を諦めかけていた。そんなある日、世界規模の瞬間的な停電が発生し、ジャックは交通事故で昏睡状態に陥ってしまう。目を覚ますとそこは、史上最も有名なはずのバンド「ザ・ビートルズ」が存在しない世界になっていた。彼らの名曲を覚えているのは世界でただひとり、ジャックだけで………(映画.com一部引用)
感想
BEATLESファンにはご褒美の映画。
BEATLES初心者には入門編の映画。
つまりめちゃくちゃバランスが良い楽曲チョイスと脚本。
昔ながらファンならニヤリと出来る小ネタや歌詞の引用。
全然彼らの曲や彼らのことを知らない人でも楽しめるポップでキャッチーな楽曲。
そして話が重くなりすぎず、コメディ・ラブロマンス要素を絶妙に織り交ぜるバランス。
大傑作ではないかもしれないけど誰でも楽しめる良作に仕上がっていた。
そんな脚本を担ったのは『アバウトタイム』でお馴染みのリチャード・カーティス。
ダメな男が可愛いヒロインに恋する英国ラブコメを描かせたらピカイチの男で、
BEATLESは筋金入りのファンだから今作は彼にピッタリのお仕事だ。
そして『トレインスポッティング』『スラムドッグミリオネア』でお馴染み
ダニー・ボイル監督による無駄のない編集のおかげでスタイリッシュな仕上がりになったのだろう。
当たり前だが音楽シーンにこだわりをもったらしく、ライヴシーンなどは一切吹き替えや後から音声を当てたりせずライヴ感を大事にしたという。
それもあってやはり演奏シーンの楽しさはその場にいる観客と同じ気持ちで楽しむことが出来た!
少しイマイチだった点を挙げるとすれば、BEATLES小ネタがちょっと細かすぎて英国人ならまだしも日本人ではほとんどの人が笑えないんじゃないか?という心配。
BEATLES以外にも色々な人や物が世界から消えてるのはかなり笑ったけども…。
あと主人公がヘタレすぎてたまにむかつくぐらいだ。
1つ目の問題に関しては、丁寧に映画公式パンフレットに用語解説なども載っているため、もしあんまりわからなかった人は確認して頂きたい!
昔のレコードのようなおしゃれなデザインでクールだ!
※上のは約6時間掛けて作成したペーパージオラマ
パンフとは一切関係ない別売り商品です(笑)
キャスト
ヒメーシュ・パテル
オーディションで「バックインザUSSR」という渋い選曲をして監督を唸らせた新人。
他の応募者たちは歌が下手だったり大げさに歌ったりしてしまうところを、
しっかりBEATLESらしく歌い上げながらギターなども弾けるという器用なのだ!
戦術の通り今作は監督のこだわりもあって口パクやあとからの吹き替えは一切なし!
彼の真の実力と魂の叫びを聴くことが出来る。
リリー・ジェームズ
服装なども含めて英国のちょっとダサイ田舎娘感が絶妙で素晴らしいヒロイン。
主人公を健気に支えるマネージャー役なので全男子は彼女にマネージャーされたいこと間違いなしだろう。
それにしてもこんな美人マネージャーがずっとそばにいてくれるのに主人公のうだつのあがらなさにはイライラする!(笑)
強いていうなら元々『マンマ・ミーア ヒアウィーゴー』でもその美しい歌声を響かせていたので、ヒロイン枠ならもう少し歌のシーンがあっても良かったかもしれない。
エド・シーラン
まさかの本人役でがっつり出場!
しかも『ゲームオブスローンズ』の時のようにカメオ出演でちょっと歌うくらいなのかと思ったら、しっかりと主人公に導く師として、友として演技をしていて驚いた!
ジャックとの即興作曲対決したときのあの表情と言い、今後俳優としてやっていくのも考えててもおかしくはないかと!まぁまだ本人役だからやりやすかっただけかもしれないけど…。
彼を見てコイツ誰やねん…と思った方はとりあえずこの曲を聴いておきましょう。
Ed Sheeran - Shape of You [Official Video]
飲食店とかでも一時期飽きるほど流れていたので皆聞いたことは有るんじゃないだろうか…
ちなみに主人公はユニバーサルミュージックに見いだされる設定だが、エドシーランはワーナーミュージックである。垣根を超えた共演に感謝(笑)
その他
あとはリメイク版『ゴーストバースターズ』でも強烈なインパクトを放っていたコメディエンヌのケイト・マッキンノンが金にうるさいエージェント役で
『レイトレイトショー』でお馴染みジェームズ・コーデンが自分のショーに主人公を呼び出していて面白かった。
そして個人的に最高だった配役はネタバレになるので下記に!!
何が嬉しいってダニー・ボイル監督作品常連のベテランバイプレイヤーである ロバート・カーライルがなんと40歳で射殺されて亡くなったBEATLESのメンバーであるジョン・レノンを演じているのだ。 そして主人公がついセリフ よくぞ78歳まで… が我々ファンの言葉を代弁してくれて涙した。最高なサプライズとは
まとめ
自分がもし彼と同じようにBEATLESがいない世界に迷い込んでもギターも弾けないし歌詞もうろ覚えなので、世界から名曲たちがなくなってしまっていただろう。
向こうの世界に迷い込んだのがジャックで本当に良かった。
きっとこっちの世界のBEATLESファンは皆同じように思うんじゃないだろうか。
ちなみに僕はマキシマムザホルモンがいなくなった世界に迷い込んだらデビューします(笑)
こんな人にオススメ
- 音楽映画好き
- ビートルズファン
- ダニー・ボイルとリチャード・カーティスのファン
おあとがよろしいようで…