はじめに
皆さんは80年代の映画はお好きだろうか?
80年代はTHE・王道で非常に名作が多い年代で、今もなお光り輝く作品が多い。
『インディジョーンズ』『バック・トゥ・ザ・フューチャー』『ターミネーター』
例をあげたらキリがないが、とにかく素晴らしい黄金世代なのだ。
そんな80年代映画を少しでも知らない人たちに紹介したい…
そんな思いから先日【Back To The 80's】という企画を行い、
参加者の皆様に様々なジャンルの80年代映画を紹介させて頂いた。
本日は
— キミシマムTHE裕君@10/6_Back To The80’s (@swinder8931) 2019年10月6日
【Back To The 80’s】
ご参加いただきありがとうございました!🕺
今回の紹介映画のデータが欲しい方はリプがDMで教えてください!
時期は未定ですが次は70年代映画で会いましょう♥️
あと最後のクイズだけお見せします(笑) pic.twitter.com/L5pcdjHhGF
個人的には最高に楽しい会になったと思う…。
しかし!!
約3時間の枠を使いパワーポイントでプレゼンしても足りないジャンルがあった…
そう、それが、それこそが!!
✨青春映画✨
である。全然足りなかった時間が…。
ということで、今回は80年代のオススメ青春映画をちょこっとだけかいつまんで
10作!を紹介させて頂こう。
どうも、なんやかんや言うてますが、20代なのでゴリゴリの90年代生まれ
キミシマムザ裕君です。
早速紹介を!
そもそもなぜ80年代が輝いているの?
まずはそこから簡単に説明する必要があるだろう。
そこはハリウッドの映画史やらアメリカの歴史と密接に関わっているのだが、
細かく説明してしまうとそれだけで一記事書けてしまうので簡単にだけ説明する。
まず1960年代、ハリウッドは製作者達の高齢化や自宅用TVの普及によって、以前に黄金時代を築き上げた”スタジオシステム”が崩壊に向かっていた。
まさにタランティーノが『ワンスアポンアタイムインハリウッド』で描いた時期だ・
要するにマンネリ化してつまらなくなってきたのだ。
そこで若手ヨーロッパのフィルムメイカー達の”ヌーヴェルバーグ”とやら”ネオレアリズモ”やらという映画運動(既存の映画の在り方をぶち壊そうぜ的な)をハリウッドにも取り入れることになり、”アメリカンニューシネマ”の時代が始まるのだ。
『俺たちに明日はない』『ワイルドバンチ』
『ダーティハリー』『タクシードライバー』・・・etc
その時代の映画は個人的には結構好きなものが多いのだが、特徴として
- アンチヒーロー的
- とにかく不条理
- ハッピーエンドにならない
- 社会・政治的な反抗的なメッセージが強い
要するにまぁ暗いのだ!でもそれが流行ったんだから仕方ない。
ベトナム戦争の無意味さとかいろいろとアメリカ社会に言いたいことが多かったんでしょう。
そんなニューシネマの流れに終止符を打ったのが
スティーブン・スピルバーグ&ジョージ・ルーカスと言われていたりする。
スピルバーグによる『ジョーズ』(1975)
ルーカスによる『スターウォーズ』(1977)
あとシルヴェスター・スタローンによる『ロッキー』(1976)
この3作の王道路線&サクセスストーリー&ハッピーな映画が大ヒットしたことで、
おそらく当時の監督たちは
え!明るい映画作ってもいいんじゃん!よかったぁ~( ´Д`)=3
となったに違いない(適当)
そこから先述したような明るく・王道で・ハッピーエンドな80年代映画達が量産されていったのだ。
そしてそんな80年代映画が何故今再び着目されているかというと、
それはとっても簡単な理由だ。
その当時の映画を観て育った少年少女だったフィルムメイカー達が成熟して、今監督業をしている世代なのだ!
『ガーディアンズオブギャラクシー』のジェームズ・ガン監督
『デッドプール』のティム・ミラー監督
『スターウォーズ』新シリーズのJ.J.エイブラムス監督
『IT それが見えたら終わり』アンディ・ムスキエティ監督…etc
これらの監督作に共通するのは80年代映画への愛と尊敬だ。
そして全員40代~50代!つまり80年代映画を多感な時期に見て育ったのだ!
そんな彼らが昔の映画にオマージュを捧げるのは当たり前のこと!
そしてそれらの作品を鑑賞しておけばオマージュ元がわかるので今の映画がより楽しめるという一石二鳥なのだ!
その中でも80年代は若者の友情や絆、恋愛を描いた青春映画が非常に多い!
ちょうどテイーンエイジャーに刺さる映画が多かったので今のおじさん達も忘れられないのだろう!!
長くなったけどここからが紹介だ!
映画紹介
先に言っておくと紹介すべき映画という意味では数が絞れないので、
なんとなく今思いついた作品や誰もが知ってる名作、知名度の低い良作などを10作選んでみた!
選考基準としては
✨青春してるかどうか✨
と、他ジャンルとしての特徴が強くないかどうかである。
例えば誰もが1度は見たことがある名作『バック・トゥ・ザ・フューチャー』
は主人公マーティの青春映画と言えるが、タイムトラベルのSF映画要素が強いので除外する、といった基準だ。
それではさっそく1作目から行ってみよう!
スタンドバイミー(1986)
監督:ロブライナー
出演:リバー・フェニックス、キーファー・サザーランド
内容
1950年代の田舎町オレゴンにて、少年4人組が好奇心から”死体探し”を始めるという青春映画の代表作。
多く作られている少年達のひと夏の思い出系の作品はかなり今作を参考にしているでしょう。
今は亡き若き名優リバー・フェニックスや『24』のキーファー・サザーランドのチンピラっぷりも観れたりとお得。
実は原作はホラー作家スティーブン・キングの短編小説『The Body』(死体の意)から来ているというのは意外と知られていない。
そして有名すぎるこの主題歌を何故か自分はスティービー・ワンダーが歌っているとばかり思っていたが、ベン・E・キングさんでした(笑)
Stand By Me • Theme Song • Ben E. King
グーニーズ(1985)
監督:リチャード・ドナー
出演:ショーン・アスティン、ジョシュ・ブローリン
内容
伝説の財宝を隠した海賊の宝の地図を見つけた少年少女の大冒険!
という文字だけでワクワクしてきそうな王道冒険譚。
洞窟に仕込まれたトラップだとか盗賊一家だとかちょっとジブリ感もあるのが良い。
昔はよくTV放映されてたんだけども、最近は全く見なくなってしまったのは顔が崩れた登場人物を映すのが倫理的に微妙だからというのを聞いて哀しくなった。
主演のショーンはここから『ロードオブザリング』でとんでもない旅のお供をさせられるし、筋トレ趣味お兄ちゃんを演じたブローリンはこの後全宇宙の人口を半分にしてしまうと思うと感慨深い。
あと何故かシンディ・ローパーが主題歌を歌ってたなぁ
THE GOONIES - THE GOONIES 'R' GOOD ENOUGH
卒業白書(1983)
監督:ポール・ブリックマン
出演:トム・クルーズ、レベッカ・デモーネイ
内容
今やセルフプロデュースの達人でアクションスターのトムだが、実はブレイクのきっかけとなった今作は童貞の高校生役なのだ!
全世界の童貞の皆さん、希望はあります、トムだって童貞だったんです。
両親が留守の自分の家に友達が
「SEXしたいから部屋貸して(直球)」
と言ってきてもう悶々、こうなったらコールガールを呼んで卒業しちゃおう!
っていう結構行動力のある童貞のお話。
”地下鉄ラブ”という名(迷?)シーンもあったりと話題に尽きないのだ。
トムがブリーフ姿で歌うこのシーンは今後も名場面として忘れられることはないだろう。そしてこのシーンをオマージュした映画やドラマは非常に多い!
Risky Business-Tom Cruise(卒業白書)
フェリスはある朝突然に(1986)
監督:ジョン・ヒューズ
出演:マシュー・ブロデリック
内容
悪運が強くて狡賢いけど、何故か憎めないチャーミングな高校生フェリスが風邪を引いたふりをして1日高校をサボるだけのお話…なのに展開が二転三転して非常に面白い!
また、この時代には珍しく第四の壁を壊して観客に主人公が話しかけてくるのだ。
そして監督のジョン・ヒューズはこの時代の青春映画をヒットさせ立役者なので覚えてこう!(後述)
今作は様々なところでオマージュされているが最近だとアメコミ製作者達が好きらしく、
『デッドプール』のエンドロールや『スパイダーマン:ホームカミング』でも使用されているのでアメコミ好きは意外と必見かもしれない(笑)
まだ見てたの?
ブレックファスト・クラブ(1985)
監督:ジョン・ヒューズ
出演:エミリオ・エステベス ジャド・ネルソン アリー・シーディ
内容
スポーツマン・秀才・不良・お嬢様・ノロマ…のバラバラなタイプの高校生が居残りをさせられることで初めてお互いに向き合い心を通わせていく青春群像劇の傑作!
アメリカの高校にははっきりした”スクールカースト”があると暴露した初めての映画でもあるとか…最近ではドラマ『glee』とかがやってるやつ。
これもそしてフェリスと同じジョン・ヒューズ監督!安定の仕事っぷりだ。
彼は今作以外にも紹介できなかった青春映画で
『プリティインピンク』『すてきな片思い』『恋しくて』
などなどを連発していたのだ!ありがとうジョン!
やっぱりラストのこの曲がたまらないです。
実は自分はこの映画を『ピッチパーフェクト』という女子大生アカペラ映画で言及されてるのを見て知ったのだが、他にも仲間は結構いそう(笑)
Simple Minds - Don't you Forget About Me (The Breakfast Club)
セント・エルモス・ファイアー(1985)
監督:ジョエル・シュマッカー
出演:エミリオ・エステベス ジャド・ネルソン ロブ・ロウ アリー・シーディ
内容
高校生の青春の次はちょっぴりほろ苦い大学卒業後の仲間たちを描いた良作をご紹介。
大人になり切れない奴に成長を促したり、仲間内で恋したり、憧れる。
って出演者が先ほどの『ブレックファスト・クラブ』とほぼ一緒じゃねぇか!
と思った方は鋭い。公開年も一緒で大人と高校生の役をやる彼らもさすがだが(笑)
彼らは”ブラット・パック”と呼ばれる80年代青春映画に引っ張りだこだった役者集団。
意味は”小僧っ子集団”なんだとか。
っていっても共演作品が意図的に多いってだけなので劇団とかが一緒なわけではないらしい。
上記2作やそして今回紹介しないが、
トム・クルーズやマットディロン共演の『アウトサイダー』なども沢山出演している。
つまり彼らの80年代出演作を追っていけば良い青春映画を観れるという寸法なのだ。
監督のジョエルはこの後バットマンの3作目を監督して酷評されるとは思いもしないだろう。
あと主題歌も有名らしいです。
St. Elmo's Fire (Man in Motion)
フラッシュ・ダンス(1983)
監督:エイドリアン・ライン
出演:ジェニファー・ビールス
内容
80年代といえばMTV!ミュージックビデオが流行ったのだ。
そんなミュージックビデオの手法を取り入れて大ヒットをかましたのが今作。
プロのダンサーになるために頑張る女性のお話。
当時の女性権拡大の風潮にのった”強い女性”が主人公なだけでなく、
主演は無名だったジェニファー・ビールスがオーディションで勝ち取ったというシンデレラストーリーも相まって人気になったのでしょう。
ビールスはその後もちろん提案されたであろう続編企画を
「お金儲けには興味がないわ」
といって一蹴したそう、事務所は大慌てだろう。
ノリの良い楽曲だけでなく、ブレイクダンスを始めてハリウッドに取り入れたという功績も今は大きいだろう。
まぁお話は大したことないんだけども(言っちゃった)
曲は皆さん聞き覚えのある全米1位を獲得したこれです。
フラッシュダンス - ホワット・ア・フィーリン Flashdance... What a Feeling
フットルース(1984)
監督:ハーバード・ロス
出演:ケヴィン・ベーコン ジョン・リズゴー
内容
今作もMTVの影響をもろに受けているゴキゲンな音楽映画でミュージカル化までされている。
とある事情でダンスもロックも禁止されてしまった街で踊ろうとするケヴィン・ベーコンのお話です(笑)
まだB級映画などに出まくる前のイケメンポジションのベーコンを観れる貴重な作品。
こんな突飛な設定でも企画が成り立ってしまうのも80年代の懐の広さなのである。
曲だけはやっぱり聞いたことがある人も多いだろう。
Footloose Original HD Music Video - Kenny Loggins 1984
ファンダンゴ(1985)
監督:ケヴィン・レイノルズ
出演:ケヴィン・コスナー ジャド・ネルソン
内容
タイトルの意味はメキシコのダンス名前で「バカ騒ぎ」を意味するらしい。
大学の卒業記念パーティにて仲間内の一人が婚約者との結婚をやめると宣言したことをきっかけに、「最後のバカ騒ぎをやろう」といってメキシコの国境へ旅立つ青春ロードムービー傑作
『ボディガード』『アンタッチャブル』でお馴染みの盟友ケヴィン・コスナーの出世作というのも注目点だ!
どの青春映画にも恋愛の甘酸っぱさや終わりが見えている切なさなんかが俗にいう”エモい”に繋がるわけだが、今作は特にそのほろ苦さが他よりも強い。
ベトナム戦争末期が舞台なのでつるんでいるグルーバーズの中には徴兵で駆り出されるメンバーもいる。会計士になるものもいる。牧師になるものもいる。
この旅が終わったら彼らはもしかしたら二度と全員が揃うことはないかもしれない…
という含みがあるエンディングは先ほど否定した”アメリカンニューシネマ”な部分があるかもしれない。
あとこのケヴィン・レイノルズ監督とはのちに海版MADMAXこと『ウォーターワールド』を製作して大コケします(笑)
いまを生きる(1989)
監督:ピーター・ウィアー
出演:ロビン・ウィリアムズ イーサン・ホーク
内容
原題はDead Poets Society(死せる詩人の会)のアカデミー脚本賞受賞作品。
全寮制の厳格な男子校に型破りな英語教師が現れて
教科書なんて破り捨ててしまえ!
というお話で固定概念にとらわれず新鮮な考え方や価値観を取り入れていこうと教わることが出来る名作。
今まで紹介した映画と違って冒険のワクワク感や女の子とのロマンス要素は薄いが、
”少年の成長”という意味では一番の青春映画だろう。
なにより亡き名優ロビン・ウィリアムズの演技と今や演技派のイーサン・ホークの出世作という意味でも価値があるだろう。
ラストの教室シーンは涙なしでは見れない。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
敢えて有名な名作だったり、ナニソレ!?という作品もあったでしょう。
とにかく80年代映画っていいよね。青春映画っていいよね。
と少しでも思っていただければ幸いです♡
また「こんなジャンルも紹介して!」というのがありましたらご連絡ください。
あと最初に書いた会で紹介した映画一覧はこちらです。参考までに!
こんな人にオススメ
- 青春映画好き
- 80年代の映画が好き
- 現代映画のオマージュ元を知りたい方
おあとがよろしいようで…