キミシマムザ裕君の映画部屋

Filmarksにいたキミシマムザ裕君が映画ブログを執筆中!映画レビューや雑談を毎日更新しています!

『バイス』と『記者たち』映画レビュー「全く別々の映画から見えるイラク戦争の闇~前編~」

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はじめに

皆さんは「イラク戦争」について正しい知識をお持ちだろうか?

自分は正直学校で習った程度の知識しかない。

そしてそれが正しい知識かどうかも自信がない。

そんな中で、たまたま日本で同じ題材について別の視点から描く作品が同時期に公開されるという小さな奇跡が起きた。

  • 『バイス』
  • 『記者たち 衝撃と畏怖の対象』

である。ブッシュ政権時に起きた「9.11テロ」と「イラク戦争」について

政権側の視点で描いたのが『バイス』

民衆側の視点で描いたのが『記者たち』

なのだ。

製作会社も配給会社も違うのにこのタイミングというのは興味深い!

2013年に起きた

  • 『エンドオブホワイトハウス』
  • 『ホワイトハウスダウン』

 の同時事件と同じだ(こっちの方が公開時期近い)

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※↑個人的には左が好き(笑)

映画は娯楽として楽しむことも出来るが、

社会に対する自分のメッセージを伝える媒体として製作されることもある。

そんなメッセージを勉強がてら調べてみよう!

どうも、めずらしく真面目よりな

キミシマムザ裕君です。 

まず前編は『バイス』

さっそくレビューを!

バイス 

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※本国版ポスターの方が好き(笑)

印象セリフ

「これは真実の物語だが、

        不完全だ」

製作年:2018

製作国:アメリカ

上映時間:132分

▼予告編▼


クリスチャン・ベイルが激変!映画『バイス』予告編

 簡単あらすじ

1960年代半ば、酒癖の悪い青年だったチェイニーは、後に妻となる恋人リンに叱責されたことをきっかけに政界の道へと進み、型破りな下院議員ドナルド・ラムズフェルドの下で政治の裏表を学んでいく。やがて権力の虜になり、頭角を現すチェイニーは、大統領首席補佐官、国務長官を歴任し、ジョージ・W・ブッシュ政権で副大統領の座に就くが………(映画.com引用)

感想

そもそも自分は知識不足ゆえか

ディック・チェイニー副大統領

なる人物を知らなった。

「アメリカ史上最強で最凶の副大統領」というとんでもない異名を持った彼が、いかにして成り上がり、いかにしてブッシュを傀儡にして政権を操ろうとしたかが描かれるのが今作なのだ。

つまり、普通の映画なら悪役になる人物を主人公として描いている。

ただしディック本人に一切許可を取っていないらしく、彼が寡黙であるという点も働いて上の引用セリフのように”不完全”であることは留意すべきである。

若い頃に飲酒運転で捕まるところから全盛期までをエンターテイメントとしてコミカルに描きつつ、社会風刺をガンガンに効かせてメッセージを伝えてくる。

9.11テロの裏側、イラク戦争の裏側…等

小さい頃にニュースで見ていた出来事にこんな陰謀が絡んでいるとは思いもしなかった…。

アメリカ政治初心者の自分が見ても理解できている時点で優秀な作りである。

そのクオリティの高さから、

アカデミー作品賞含む8部門をノミネートしていたことも納得だ。

監督

アダム・マッケイ

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近年の彼には本当に驚かされる。

元々ウィル・フェレルと共に『俺たち~』シリーズの監督などをやっていたおバカコメディ映画ばかり撮っていたのだが、

『マネーショート』でブラピの製作会社「Plan B」と仕事をしてから今作も同じ流れで真面目な社会風刺映画を製作している!

前作ではリアルな当時の経済事情を描けていた反面、専門用語がバリバリで元経営学科の自分でもついていくのがやっとくらいの不親切専映画だったが、

その反省を生かしたのか今作ではまだ少し優しくなってる。

それでもやっぱり難しい単語は多いが(笑)

ただやはり元コメディ監督なだけあり、大真面目で眠くなりそうな題材を飽きずにテンポよくコミカルに描けるのが彼の持ち味だろう。

今後もどんどん現代アメリカ社会を映画で切っていってほしい。

キャスト

クリスチャン・ベイル

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 とんでもない役作りがもはや名物としている彼だが今作でも例外でない。

  • 20㌔の体重増加
  • 髪を剃り落とす
  • 眉毛を脱色

と相変わらずぶっ飛んでる。

パッと見わからないレベルの変貌にファン歓喜だ。

特殊メイクもかなり施されており、

アカデミー賞をそっちで受賞していたりする(笑)

本当に『マシニスト』と同じ人物とは思えないw

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 ちなみにこういう無理な役作りからはもう引退するらしい。

エイミー・アダムス

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 『魔法にかけられて』から10年

ディズニープリンセスだった彼女も

演技派無冠の女王として君臨するまでになった。

アカデミーは無念のノミネート止まりだったが、

ある意味、「影の大統領を影で操る妻」

サム・ロックウェル

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まず見た目が似てるwww

 『スリービルボード』に続きアカデミー助演男優賞

をノミネートされていたのもその物まねっぷりが評価されたのだろう。

登場シーンはそこまで多くないが、印象的だった。

スティーブ・カレル

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 彼も基本はコメディアンだが、

『フォックスキャッチャー』できっと映画界から

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あれ、こいつできるやん

 と思われ、最近真面目な映画への出演も多い。

今作の極悪ラムズフェルドも見事に好演していて、

個人的には サムロックウェルよりも好きだった。

 

あとは最近よく見るジェシー・プレモンスアリソン・ピルがちょい役で出演していた

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まとめ 

 誰もが視聴するニュース番組も、

我々が信頼を置くべき政府も、

嘘をつき、国民を騙して自分たちの都合のいい方に扇動しているかもしれない。

もちろん先述の通り今作は”不完全”なため

ここで騙られる物語も一部の人たちによる主張に過ぎない。

何を選び、何を信じるかは自分次第なのだ。

 

後編『記者たち』レビューへ続く…

こんな人にオススメ

  • 政治風刺が好きな方
  • チャンベの減量が観たい方
  • イラク戦争題材を見たい方

 

 

おあとがよろしいようで…

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