キミシマムザ裕君の映画部屋

Filmarksにいたキミシマムザ裕君が映画ブログを執筆中!映画レビューや雑談を毎日更新しています!

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』映画レビュー「タラちゃんによる最強のおとぎ話開幕!」

Brad Pitt, Leonardo DiCaprio, Al Pacino, Kurt Russell, Damon Herriman, Timothy Olyphant, Mike Moh, Margot Robbie, Margaret Qualley, and Julia Butters in Once Upon a Time... in Hollywood (2019)

印象セリフ

「お前は良い友達だ」

   「努力してるよ」

製作国:アメリカ

製作年:2019年

上映時間:161分

▼予告編▼


映画『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』予告 8月30日(金)公開

はじめに…

皆さんはクエンティン・タランティーノがお好きだろうか?

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1991年に『レザボア・ドッグス』で鮮烈なデビューをしてから、

毎度新作のために映画オタク達を熱狂させているタラちゃん。
そんな彼がついに前作から4年ぶりに長編第9作目にして集大成のような作品を完成させたのだ!
しかも公開日は自分の誕生日!!おめでとう俺!!

そりゃ見るしかないでしょ!!

ということで有給取って朝から見てきました(笑)

どうも、タラちゃん大好きだけど

「好きな監督はだれ?」

と聞かれるとニワカに聞こえるかもしれないと思ってちょっと言えない恥ずかしがり屋さんなキミシマムザ裕君です。

さっそくレビューを!

 簡単あらすじ

テレビ俳優として人気のピークを過ぎ、映画スターへの転身を目指すリック・ダルトンと彼を支える付き人でスタントマンのクリス・ブース。

目まぐるしく変化するエンタテインメント業界で生き抜くことに神経をすり減らすリックと、対照的にいつも自分らしさを失わないクリフだったが、2人は固い友情で結ばれていた。

そんなある日、リックの暮らす家の隣に、時代の寵児ロマン・ポランスキー監督と、その妻で新進女優のシャロン・テートが引っ越してくる…(映画.com)

感想

むかしむかし、ハリウッドで…

これはハリウッドが暗黒時代に差し掛かる直前のおとぎ話であり、

タランティーノ本人の幼き記憶を呼び起こした昔話である。

1作目から既に確立された彼のスタイルは断固として変わらず、

  • 本筋と関係の無い会話劇
  • 突然のバイオレンス描写
  • 極度の脚フェチ(特に足裏w)
  • サブカルオタク全開

が丸出しな傑作なので、正直見る人を選ぶでしょう。

私の感想はといえば普通に泣きました。

ただ見る前に色々と聞きたいこともあると思うのでそこを抑えていこう。

予習復習は必要?

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本当なら

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予習復習なしでも楽しめる!☆彡.。

的な当たり障りのないことを言いたいけども、今作に関しては正直勉強が必要だろう。

ただ今から全てを勉強していくのは気が折れる・・・。

という方々に

まずこれだけは抑えておけ!!

というのが「シャロンテート殺人事件」である。

ハリウッドの闇とも言えるこの凄惨な事件を知ってるかどうかというだけで映画の感想

が180°変わる可能性がある。

かといって彼女とマンソンファミリーについての著作を読むのは大変だと思うのでここ

はありがたくTHE RIVERさんがまとめてくれた記事を参考にして欲しい。
https://theriver.jp/ouatih-1/

さて、それ以上知りたいという腹ペコ諸君はこの当時のハリウッドの情勢や作品をとにかく見てみよう。
スティーブ・マックイーン主演の『大脱走』を見てれば笑えるシーンが増えるし、

香港カンフー映画の開祖とも言えるブルース・リーがこの時期

『グリーン・ホーネット』というハリウッドのTVシリーズに準主役していたことを知ってると楽しめる。

また西部劇映画時代に終わりがきていた時期でもあるので、イタリア製西部劇で

”マカロニ・ウェスタン”と呼ばれるジャンルの映画

※(特にクリント・イーストウッド主演の作品やセルジオコルブッチ監督の作品)

を観ているとリックの苦悩なんかも理解しやすいだろう。

もちろん事件の被害者となったシャロン・テート

『哀愁の花びら』『サイレンサー第4弾/破壊部隊』を見てるとよりディープになれるかもしれない。

旦那さんのロマン・ポランスキー監督の『ローズマリーの赤ちゃん』

は普通に名作なのでぜひご覧頂きたい。

とにかくサブカルオタク、そしてハリウッドオタクであればあるほど楽しめるのだ。

過去監督作は見た方が良い?

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これに関しては最悪見てなくても問題ない!

ただ彼は昔からキャストや裏設定を自分の作品の中で繋ぎ合わせたりするのが大好きなのでコアなファンは嬉しい仕掛けが沢山ある。

そもそも今作の脚本を見て助監督が

「今までの作品の集大成のようじゃないか!」

とタラちゃんに言ったらように構成も似てたりする。
関係の無い登場人物達が物語に集結していく感じは『パルプフィクション』だし、

関係の無い会話をだらだらとしていく感じは『デス・プルーフ』だし、

登場人物が共通のラジオを聴いている設定は『レザボア・ドッグス』

”Kビリースーパーサウンズ”のようだし、

『イングロリアス・バスターズ』『ジャンゴ 繋がれざる者』

とはとある点が全く一緒だ(後述ネタバレ欄)

その他にも監督の作品中で毎回出てくる架空のタバコ”レッドアップル”

もしっかり登場するし、後述する意味ありげなキャスティングもニヤニヤ出来た。

そのため1回劇場で見てハマった人は過去作を見直してからもう一度じっくり見ても良いかもしれない。

 

キャスト

90年代から活躍しだしたという共通点があるスーパースターの

タラちゃん×ディカプリオ×ブラビ

だけで半端じゃないのにそれ以外もとにかく豪華でそれだけでも見る価値がある。

 レオナルド・ディカプリオ

Leonardo DiCaprio in Once Upon a Time... in Hollywood (2019) 

「ザワークラフトを注文した奴は誰だ?」

『ジャンゴ 繋がれざる者』で初仕事してぶりの次は主演という高待遇。

変わりゆくハリウッドについていけずもがく俳優を時にかっこよく時にカッコ悪く演じる姿はさすがの一言に尽きる。

予告編にも出てきたシーンで、セリフが出なくなってトレイラーハウスでブチ切れるところは全てアドリブらしい、化物だ。

子役の頃からハリウッドの酸いも甘いも知っているレオだからこそ、

アカデミー4回もノミネートしてやっと主演男優賞が取れたレオだからこそ、

演じることが出来た役であることは間違いなし。

何歳になっても甘いマスクと卓越した演技力で業界を引っ張っていって欲しいものだ。

ブラッド・ピット

Brad Pitt in Once Upon a Time... in Hollywood (2019)

 「お前はリックダルトン様だろ?」

『イングロリアス・バスターズ』以来のタラちゃんとのお仕事。

レオの役柄とは裏腹に自分の芯がブレないある意味スーパーマンのようなかっこいい役柄をこのブラピが演じてるんだから最高に決まってる。

演技の見せ場は間違いなくレオだったけど、アクションやかっこよさでいえばブラピに軍配が上がるだろう。
レオとの共演は以外にも初だったらしいが彼いわく

「俺に出されていた接近禁止命令がやっと解かれたんだよ」

とのこと(笑)

マーゴット・ロビー

Margot Robbie in Once Upon a Time... in Hollywood (2019)

 

『ウルフオブウォール・ストリート』でレオ様を踏んづけたことで全国のドM男子達を虜にした彼女がついにタランティーノ作品デビュー!

しかもタラちゃんに手紙まで送ってラブコールして得た役らしい(笑)

悲劇の女優シャロン・テートを演じる彼女だが、めちゃくちゃ似てるし美しい。

実在の人物を演じるハードルは高いだろうがそれをゆうに超えた。

そして彼女のパートはほとんどセリフがなくて車乗ったり映画見たりショッピングしたりしてるだけなのでマーゴットちゃんもたのしかったんじゃないたろうか?(笑)

タラちゃん初出演組

今作で初めてタランティーノ監督作品に初出演したキャスト

アル・パチーノ

Al Pacino in Once Upon a Time... in Hollywood (2019)

 まさかのアルパチおじさんまで出演するるとは!!

普段ゴリゴリにいかついマフィアか凄腕刑事ばかりなので今作の役は若干物足りなかったけどレオ×ブラピと共演してるシーンが見れただけでもう感無量でございやした。

ダコタ・ファニング

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マンソンファミリーの女性陣の中でもボス的な存在を演じる。

天才子役から最近は汚れ役も多くなった気がするけど今作でも出演時間に対して残した印象はさすがの一言。
赤毛にしてそばかすして汚い格好させてもやっぱり美しいです(笑)

マーガレット・クアリー

Margaret Qualley in Once Upon a Time... in Hollywood (2019)

「フェ●する?」

今作で沢山出ている美しい女性キャラの中でも実は一番個人的に刺さったプッシーキャットちゃん。

ブラピとセリフなしでやりとりするジェスチャーやウィンクが可愛すぎて惚れてしまった…。

当時のヒッピーと一度お会いして、ヒッチハイクに乗せてあげたかったです・

Brad Pitt and Margaret Qualley in Once Upon a Time... in Hollywood (2019)

その他

他にも『ヒットマン』のティモシー・オリファントがカウボーイだったり、

『HOMELAND』等のドラマ出演の多いダミアン・ルイスがまさかの

スティーブ・マックイーンを演じていたことに気づけなかった!

Timothy Olyphant in Once Upon a Time... in Hollywood (2019)

タラちゃん常連組

もちろんタラちゃん映画常連組もこっそり出演している。

1作目の『レザボアドッグス』から出演しているマイケル・マドセンはちょい役保安官で出演してるし、

『ヘイトフル・エイト』で爺ちゃんだったブルース・ダーンも今作でも変なお爺ちゃんだ。

またスタントウーマンとして『キルビル』から名を馳せて、今や女優としても活躍しているゾーイ・ベル『デスプルーフ』で殺し合いを演じていたカート・ラッセルと夫婦の役という皮肉めいたキャスティングもニヤっと出来る。

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まとめ

簡単にまとめると、

タランティーノ映画は最悪観てなくても大丈夫

だけど、最低限

シャロンテートとマンソンファミリーについて

は調べておいた方が絶対楽しめると思うので、皆さんも事前に学んでから行ってくださいね。

さて、今作でタラちゃんがしたかったこととは

※ネタバレ注意※

映画の中でのシャロンの救済

実際の事件では悲惨の死を遂げてしまったシャロン

そして大げさかもしれないがこの事件をきっかけに”アメリカニューシネマ”的な暗く悲しい時代が始まっていったのが現実だとしたら

タラちゃんは映画の仲だけでも彼女を救ってあげることでそれを救い、自分の大好きだった幼少時代のハリウッドを守り続けたかったのかもしれない

『イングロリアスバスターズ』でヒトラーをハチの巣にして、

『ジャンゴ 繋がれざる者』では南部の黒人奴隷が白人をボコボコにして

そして今作でマンソンファミリーを皆殺しにしてくれた

これをタランティーノの「歴史改変三部作」と呼ばれるようになるのはいつ頃になるだろうか

今から楽しみである。

 

ありがとう、タランティーノ

あなたは俺たち映画オタクの希望の星です。

こんな人にオススメ

  • タラちゃん映画好きな方
  • 60~70年代ハリウッドが好きな方 
  • 豪華キャストの共演を観たい方

おあとがよろしいようで…

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