「時間だけなんだ」
製作年:2018
製作国:アメリカ
上映時間:116分
映画を知らない人でもこの巨匠の名前は聞き覚えがあるんじゃないだろうか、
その名も
クリント・イーストウッド!
若い頃は西部劇や荒くれもの刑事として主演俳優を務め、
近年ではアカデミー監督賞 を受賞する程の才能で映画監督を務める業界内のスーパースターだ。
そんな彼がなんと10年ぶりに監督&主演をした記念すべき作品が今作!
監督は近年も精力的に活動してたけども俳優は久しぶり!
その作品を公開日に見ないのは巨匠への不敬と思い、急ぎ映画館で鑑賞。
あ、どうも、キミシマムザ裕君です。
さっそくレビューを!
簡単あらすじ
家族をないがしろに仕事一筋で生きてきたアールは時代に流れに付いていけず、今は金もなく、孤独な90歳の老人。お花🌸商売に失敗して自宅も差し押さえられて途方に暮れていたとき、車の運転さえすればいいという明らかに怪しい仕事を持ちかけられて、ついつい依頼を引き受けた。しかしその仕事は、ジェイソンステイサムもびっくりなメキシコ麻薬カルテルの「運び屋」だった…
感想
渋い…。良作。
NYタイムズに記載されていた「90歳の運び屋」という記事から着想を得て製作された今作。
家族のため、養うためと必死に仕事をしていた男が気づいたら周りに誰もいなくなっている。
「家族のため」といえば聞こえがいいが、
本当は自分のために働いていたのかもしれない。
ほんの軽い気持ちで始めた悪事が大事に展開していくクライムサスペンスとしても上質だし、”家族と向き合う”というテーマのヒューマンドラマとしてアツイ。
やはりイーストウッド監督は衰えていないようだ。
ここからは勝手な予想だが、
映画業界という華やかな世界に長いこと身を置いて家族を顧みなかった(かもしれない)イーストウッド自身を投影しているのかもしれない。
そのためか自身の実の娘を娘役としてキャスティングしていたりして、なんだかメッセージ性を感じる。
まぁイーストウッドがパパだったらほっとかれてもいいけど(笑)
キャスト
クリント・イーストウッド
予告ではいつものクソ頑固親父のように描かれていたが、
なんと今作では
愉快なクソ頑固親父
です。あんま変わらない(笑)
わざわざ久しぶりに俳優として戻ってきただけあり、
彼にしかできないいぶし銀の演技を披露してくる。
ジョークで笑わせまくる愉快なおじいちゃんの役は珍しいんじゃないかな?
それにしても、シワッシワになったなぁ…。
伝説になる前に一度はお会いしてみたい人物だ!
ブラッドリー・クーパー
とマイケル・ペーニャ
イーストウッドの弟子ことイケメン俳優クーパーもしっかり出演。
最近では『アリー スター誕生』も元々イーストウッド監督予定のところを譲ってもらってたくらい!
久しぶりに単純な二枚目として演技をしていたので若々しい印象!
それにしてもペーニャは便利なわき役(笑)
ローレンス・フィッシュバーン
アンディ・ガルシア
出番は少ないけど大ボスとして出てくると威厳があるお二人。
フィッシュバーンの役は年齢が若ければモーガンフリーマンに取られてたでしょうw
ガルシア兄さんは最近犯罪組織のボスばっかりやってる通常運転だ。
あとはドラマ『アメリカンホラーストーリー』以来隠れファンのタイッサ・ファーミガちゃんが可愛かった。
この目線(笑)
まとめ
特に仕事を優先しがちな日本のサラリーマンの方々には刺さってしまう作品かもしれない。
イーストウッドさん、あと数作は頼むぜ。
彼が最後に放ったセリフで締めるとしよう。
「なんでも買えたのに、
時間だけは買えなかった」
こんな人にオススメ
- イーストウッド監督が好きな方
- イーストウッドの主演が観たい方
- 90歳で運び屋出来るんかい!という方
- ヴァルツの悲しみを見たい方。
おあとがよろしいようで…