印象セリフ
「だーーかーーらーー、
記憶にねぇーーーんだ!!」
製作国:日本
製作年:2019年
上映時間:127分
▼予告編▼
はじめに
皆さんは昨日の晩御飯を覚えてるだろうか?
一昨日の朝ごはんは?
一週間前の昼ごはんは??
といったように人間の記憶なんて脆くて曖昧なものである。
そしてちょっとしたきっかけで記憶喪失になることもなくはない。
今作はそんな記憶喪失に、日本の内閣総理大臣がなったらさぁ大変!
というお話である。
しかも監督は『マジックアワー』『有頂天ホテル 』三谷幸喜!
これは面白くなりそうでしょ!
ということで見てきました。
どうも、政治に興味ないと言い続けてきたけど最近ヤバいと思い
勉強し始めたキミシマムザ裕君です。
早速レビューを!
簡単あらすじ
国民からは史上最悪のダメ総理と呼ばれた総理大臣の黒田啓介は、演説中に一般市民の投げた石が頭にあたり、一切の記憶をなくしてしまう。各大臣の顔や名前はもちろん、国会議事堂の本会議室の場所、自分の息子の名前すらもわからなくなってしまった啓介は、金と権力に目がくらんだ悪徳政治家から善良な普通のおじさんに変貌してしまったが・・・(映画.com)
感想
え?『ギャラクシー街道』?
記憶にございません!!!
て感じの小気味よい良作。
(※『ギャラクシー街道』は監督の大コケした前作)
悪徳で無能な総理大臣が記憶をなくすことで起きるドタバタ劇を
三谷幸喜らしくコミカルに楽しく描けていた。
- 記憶を失ったからこそフレッシュな視点で政治を見れる。
- 濁りきった政治家達のゴタゴタに巻き込まれずに済む。
- 修復不可能な人間関係を1からリセットできる。
ということに気付かせてくれる。
ただよくよく見てみると、この映画の中で具体的にどう政治を変えていったのかなどがすっぽり抜けている気がしてせっかくの題材が勿体ない。
ここに更に現代日本の鋭い政治風刺があったりすると社会派映画の色も見えてくる気がしたのだけれど、敢えてそこは喜劇の範囲内に収めるために控えめにしたのか。
それともまさかこんなところまで表現の自由が脅かされる国になったわけではないといいけども・・・😅
キャスト
中井貴一
渋くてダンディな役より最近はコミカルな中年が多くなってきた印象。
基本は面白いのにキメる時はキメるバランスが良い。
総理大臣になったらまあまあ支持率伸びそう(笑)
ディーン・フジオカ
全身黒スーツのメガネインテリ、と少々狙いすぎなところはあるがイケメンでずるい。
彼が実は徹底的な悪役だった!とかいうオチが待ってたらもっと面白くなったかもしれないけど、そんなことない平和な映画です(笑)
小池栄子
もはや彼女にただのグラビアアイドルという印象を持つ人は少ないと思うが、
もうちょっとセクシーな一面も見して欲しかったと言う個人的な希望。
悪女以外の役柄も上手くこなせるようになったもんです。
その他
女性陣は魅力的な役柄が多く、
- ・妖艶な魅力を放つ吉田羊
- ・ほっとけない石田ゆり子
- ・ご飯作ってもらいたい斉藤由貴
- ・何故か外人役の木村佳乃
など目白押しです。
男性陣は
- ・常連組で安定の佐藤浩市
- ・最近可愛い役ばっかりの田中圭
- ・爽やかに悪いやつ草刈正雄
- ・何故か出てるジャルジャル後藤
などなど観てて飽きません。
まとめ
サクッと見れて面白いので万人にオススメできるけど、なんかあと1歩足りない印象。
最後の落とし方もふわっとしてたのが残念。(そこはネタバレ欄にて)
秘書の小池栄子が見つけた総理の小さい頃の作文に 「頭をぶつけて記憶を失くしたことにして人気者になりたい〜」などと書いておりそれを問い詰めると、 実は総 理は途中から記憶を取り戻していた! 彼は自分を変えるために石が頭に当たったことを利用していたのだ。 っていう大枠はいいんだけど、説明的で丁寧すぎて少し残念。 例えば観客にだけ分かるようなヒントが映った後に中井貴一がニヤッとして終わるとかの方が良かったりしないかな? あくまで個人的な好みですが!(笑)⚠️ネタバレございません(あります)⚠️
こんな人にオススメ
- 喜劇好き
- 三谷幸喜好き
- 記憶を扱った作品が好き
おあとがよろしいようで…