印象セリフ
「俺は天下の大将軍になる!」
製作国:日本
▼予告編▼
はじめに…
“原作漫画の邦画実写化”
この言葉に涙した原作ファンは数知れずだ。
- 予算のせいで安っぽい世界観
- 尺の都合でカットされる重要場面
- 話題性重視のミスマッチな配役
我々がそんな邦画に飽き飽きとしてきた頃、今作が公開された。
まぁた、山崎賢人を推しただけのアイドル押し売り映画になるんだろ…
とお思いの方も多いかもしれない。
ご安心ください!
原作ファンの皆さん!
原作未読の皆さん!
普通に面白いよ!!!
どうも「キングダム新聞」に載っていた診断で、
”信タイプ”と断定された主人公ことキミシマムザ裕君です。
さっそくレビューを!
簡単あらすじ
春秋戦国時代の中華西方の秦の国。戦災孤児の少年・信と漂は天下の大将軍になることを目標に掲げ、日々の剣術の鍛錬に励んでいた。王都の大臣・昌文に召し上げられた漂が王宮へ入り、信と漂はそれぞれ別の道を歩むこととなる…(映画.com一部引用)
感想
他の邦画もこれくらい本気で作ってくれればもっと面白くなるのに・・・(ボソッ)
と思わざるを得ない出来栄え!
先述した脚本の心配やキャスティングの心配を飛び越えて、歴史大河アクション映画として成立しているのだ!
原作漫画1~5巻(王弟の叛乱)までの漫画内でも比較的小規模な戦いまでにスッパリ切って欲張らなかったのが功を奏した。
ここで信が戦に出るところまで描いてしまうと必ず尺の都合でカットをしないといけない場面が出てきてしまうので、この判断で間違いない!
今作で稼いだ興行収入を元に、次回作を数年後に予算を10倍くらいにして激しい戦場シーンを妥協なく作ってくれたらもう言うことなしでございます。
破竹の勢いで頑張っていただきたい。
このシーンとかぜひ再現して欲しい。
監督:佐藤信介
アクションシーンの違和感のなさや映像的な安心感はこの監督あってこそだろう。
実は彼『GANTZ』『アイアムアヒーロー』『いぬやしき』などなど、近年公開された漫画実写の邦画の中で割と映画好きに受け入れられている作品ばかり撮っているのだ!
え?『BLEACH』の実写も?
まぁ1回くらいは許してやれよ!
原作:原泰久
ストーリーへの違和感のなさは原作者の原さんが今作の脚本をしっかり担当していたからだ!
しかもキングダム54巻の巻末ロングインタビューにて彼が漫画家になるまでの経歴が描かているのだが、実は元々映画や映像関係の仕事につきたかったんだとか!
それが回りまわって漫画家を目指す道へ進んだ訳だが、短編映画等も自ら撮影していたことから映画製作の知識などはそこら辺の漫画家の比じゃないだろう。
そんな彼が自分が作り出した世界の実写化に携えたのだから感無量だったとか。
是非、次作がある時は脚本だけでなく色んなところに口を出して言ってください(笑)
キャスト
山崎賢人
「まぁ〜た山崎賢人かよ・・・」
と思ってゴメンなさい(笑)
近年彼が漫画の実写主人公に選ばれることが多かった彼は単純に事務所のゴリ押しイケメン枠だと思っていたが、今作の彼は完全に”信”だった!
そのむかつく表情やデカい声、動きに至るまで文句なしで信!
見直したよ賢人くん!(誰目線なの)
吉沢亮
これまたしっかり大王様でした。
しかも幼馴染の漂と大王様の嬴政を素人でもわかるぐらい演じ分けていてよかった!
あとは王としての覇気がさらに身に付くといいですな!
個人的には嬴政の時の吉沢くんのクールな瞳にノックアウトされました(25歳男性:独身)
橋本環奈
最近ゴリ押しも納得の可愛いこちゃんでございます。オッフ。
テンのチンチクリンだど可愛らしい感じを上手く表現できていた。おっふ。
もし実写版に続編がある場合はこの役もとても重要になってくるので、
引き続きカンナちゃんの成長をみんなで見守ろう…。オッフ!
坂口拓
原作では正直大したことのない役柄の左慈(失礼)だが、
実はこの男スタント界で超有名な坂口拓、別名TAK∴が演じているのだ!
1人だけアクションのキレが違うと思ったでしょ!?
そしてさらに彼以外も全体的にアクションのクオリティ高いと思ったでしょ!?
実は総合のアクション監督も下村勇二という拓さんと20年来の旧友なのだ!
こいつらは普段”現代の忍者”を自称するくらいやばい奴らなのでぜひチェックしていただきたい(笑)
Twitterもいい具合にぶっ飛んでいるので観てみてください(笑)
https://twitter.com/tak_ninnin
本郷奏多
ある意味今作で一番ハマっていたといっても過言ではない役だ。
その憎たらしい表情然り、
キレっぷり然り、
全身全霊でセイキョウだったので最高。
本郷君こういう役ばっかりで最近逆に心配だ。
長澤まさみ
まってましたヨウタンワ様!!!!!!!
確かに否定的な意見の方々の中に
- 全体的に線が細すぎる。
- 声が小さい
- 肌が白すぎる
等、彼女の美貌ゆえヨウタンワに合わないと言われたら納得はできる。
アクションもちょっと彼女が動いただけで強風で吹き飛ばされたかのようにオーバーで敵軍が跳ね返されるシーンがあり少し笑ってしまったのも事実だ。
でも彼女の全身像を見て単純に
「太ももに挟まれたい…」
と思った時点で僕の心は山の民でした。
彼女のためなら前線で命を張っても良いです。
大沢たかお
今作の予告で最も心配したキャスティング!
あんな細い身体と優しい表情で王騎将軍が務まるかよ!
と斜に構えていた昔の自分を恥じたい。
声の出し方からあの存在感までしっかり王騎!
特にあるアクションシーンの矛を振り回すところなんて原作者太鼓判で涙を流したとか流してないとか!(笑)
出演シーンは今作では少ないものの、これは是非続編でも出まくって欲しい!!
その他にも加藤雅也や宇梶剛士、石橋蓮司や要潤など超豪華な脇役陣がちょい役として使われていたのも非常に良かった。
あと山の民たちのクオリティが無駄に高い。
その割に、ランカイは作り物感が凄い(笑)
まとめ
アクション!ストーリー!キャスティング!
どれも失敗せず絶妙なバランスで完成させた今作に拍手を!
邦画のアクション大作なんてつまらないと言い放つ過激派の皆さんに見てもらおうじゃない!!
とにかく原作ファンとしては秦VS合従軍の闘いまでなんとか映画化してほしいところだ!
※お金と人が大変なことになりそう…(笑)
こんな人にオススメ
- 原作漫画が好きな方
- 漫画実写化に期待していない方
- 邦画でしっかりしたアクションが観たい方
おあとがよろしいようで…