印象セリフ
「お客様は神様です。」
製作国:オーストラリア・アメリカ・インド
製作年:2018年
上映時間:123分
▼予告編▼
はじめに
皆さんは「ムンバイ同時多発テロ」をご存知だろうか?
2008年11月26日、イスラーム過激派と思われる若者に同時多発的に観光主要都市ムンバイのホテルなどが襲撃され
死傷者:174名
負傷者:239名
という沢山の犠牲者を生んだ、痛ましい事件である。
今作はその事件の中で襲われた地の1つであるタージマハル・ホテルを舞台にしたサスペンス映画。
そんな酷い事件の話だと知らずに、インドのホテルで起きるホッコリヒューマンドラマだと思って見てきました笑
どうも、死ぬまでに1度はインド旅行に行ってみたいキミシマムザ裕君です。
早速レビューを!
簡単あらすじ
2008年11月、インドを代表する五つ星ホテルが500人以上の宿泊客と従業員を人質にテロリストによって占拠された。
宿泊客を逃がすために、プロとしての誇りをかけてホテルに残ったホテルマンたち。部屋に取り残された赤ちゃんを救出するため、決死の覚悟で銃弾の中へと向かう父と母。テロリストたちに支配される極限の状況下で、特殊部隊の到着まで数日…(映画.com一部引用)
感想
圧倒的リアリティ!
極限までの追い込まれる緊張感!
ー事実は小説より奇なり-
なんて言葉があるが、今作は
「事実は小説より酷なり」
である。
映画の世界ではピンチになったらスーパーヒーローが間一髪で助けに来たり、実は主人公が元特殊部隊員でめちゃくちゃ強くて敵を薙ぎ倒しまくったり、奇跡的な事象が起きてハッピーエンドというのがオチだ。
しかし今作は実際に起きた事件。
恐らく制作陣もこの悲しい事実を人々に忘れさせないために作っているので、容赦がない。
さっきまで楽しく話していた友人や愛する人が何の躊躇もなく殺される恐怖。
レストランで注文をとったウェイターが銃撃によって倒れる突然さ。
我々の心の準備など待ってくれない敢えての冷酷さである。
その無作為な残酷さを映画という媒体を上手く使っており、
「こいつはメインぽいから大丈夫だろうー」
などという甘い期待を綺麗に裏切ってくるのだ。
襲撃の様子は終始リアリティと緊張感を持って描かれる。
目を覆いたくなるようなシーンの連続だが、我々には知る必要があるのだ。
キャスト
今作はホテルの宿泊客・従業員・テロリストと様々な登場人物が織りなす群像劇ともなっている。
その中でも個人的に好きだった人々を軽く紹介しよう。
デヴ・パテル
『スラムドッグミリオネア』の少年がこんなに立派になって…。
最近のハリウッド映画に出てるインド系メインキャラはだいたい彼が演じてます(大袈裟)
一従業員という素朴な役柄だけど、お客様を第1に考えるその精神に胸うたれた。
彼らの付けてるターバンってそんな意味があったのね。
アーミー・ハマー
『君の名前で僕を呼んで』以来売れっ子のイケメン高身長白人俳優。
愛する妻とバカンスできたインドでとんでもないことになる可哀想な男です。
怖がってる姿まで絵になるのはズルい(笑)
その他
他にもアミハマの奥さん役でめちゃくちゃ美人なナザニン・ボニアディ
そして態度はデカイけど何故か頼りになるジェイソン・アイザック
ホテルの料理長を務め、最後までお客様を見捨てなかったアヌパム・カー
(※インド映画では100本以上出演するベテランおじさんらしい)
などなど数えきれない役者が多い登場人物を見事に演じていた。
まとめ
もちろんこれは映画なので脚色が入ってるのは当たり前だ。
しかし、こんな事実があったということを世界中の人々にエンターテインメントとして送り出してくれた製作陣に感謝したい。
実行を一切しておらず、この計画の主犯と思われる男はまだ捕まっていないのだから。
こんな人にオススメ
- 実話ベースの映画が好き
- アーミー・ハマーなどcastのファン
- インド同時多発テロについて知りたい方
おあとがよろしいようで…