「君は真の白人アメリカ人だ!」
▼予告編▼
ブラック・クランズマン - 映画予告編 スパイク・リー監督最新作
皆さんは第91回アカデミー賞で作品賞を受賞した作品をご存じだろうか?
そう、『グリーンブック』である。
黒人ピアニストと運転手の絆を描いたハートフルなヒューマンドラマで、コミカルなのに感動できる作風から話題になり、米国では見事アカデミー受賞した。
自分も鑑賞済みだが、とってもいい映画である。
しかし!!
そんな『グリーンブック』の作品賞受賞には批判の声も上がっている。
- 運転手とそんな仲良くなかったわ!
- 史実と異なってるぞ!
- 白人の描く黒人差別だろ!
そう、この3つ目が大事なのだ。
何故なら同年の作品賞ノミネートに今作と『ブラックパンサー』があるのだ。
そう、つまり今作こそが
黒人の描く黒人差別
もちろん自分も『グリーンブック』は大好きだが、今作を観終わった後
”黒人差別が題材”という部分で評価されているのであれば、
あきらかに今作の方がメッセージ性や真実味があるといえるのだ。
実際にあった出来事を上手く脚色したとして
アカデミー脚色賞
を見事に受賞しているもの、そりゃ黒人の方々は物足りないのかもしれない!
そんな今作に迫っていこう!
あ、どうも、キミシマムザ裕君です。
さっそくレビューをば!
簡単あらすじ
ロン・ストールワース(アフロ)はコロラドスプリングスで初めて警察官に採用されたアフリカ系アメリカ人。1979年、ストールワースは巡回中にクー・クラックス・クラン(KKK)の新しい支部の構成員を募集する張り紙を見つけてあることを思いつく。
それは黒人の彼が白人のレイシストに成りすまして団体と接触を試みるという無謀な潜入捜査で…
感想
差別をめちゃくちゃコミカルに描いた娯楽作品。
ただ、だからこそ最後のメッセージが突き刺さる社会派作品になるのだ。
正直差別を扱った作品なんて
「え、めっちゃ暗い話なんじゃないの?」
としり込みをしてしまう気持ちもよくわかる!
ただ今作は予告編を見て分かる通り、
かなりコミカルに面白可笑しく描かれてるので安心して頂きたい!
そもそも
”黒人警察官が白人至上主義の団体に潜入捜査する”
て時点でもう面白いでしょ!?(笑)
潜入捜査なのでもちろんバレたら一発アウトなサスペンス要素もありつつ、差別の馬鹿らしさを訴えてくれるのだ。
そして劇中音楽も”ブラックパワー”な感じがアツい!
これはサントラ買って車で聞きたい選曲の数々だ・・・😏
監督:スパイク・リー
『マルコムX』
『ドゥザライトシングス』
などなど、黒人をテーマにした映画といえばこの人!
だからこそ、『グリーンブック』の受賞に納得いかなかった人も多かったのかもしれない。
まぁ作風としてちょっと
「一言余計だよ!」
て感じの多い方でもあるので、今作のエンディングはある意味賛否両論かもしれない。
ただカンヌ国際映画祭で10分間スタンディングオベーションが起きたくらい、刺さる人には刺さるのだ。
あとアカデミーの時に盟友であるサミュエル親父に飛びついてたシーンがめちゃくちゃ可愛かった(笑)
キャスト
ジョン・デイヴィッド・ワシントン
いや、誰やねん!
と突っ込みたくなるのを抑えて調べてみたらなんと!
あの名優
デンゼル・ワシントン様のご長男!
だったのだ!1度子役を経験してからアメフト選手になり、
引退してからまた俳優に戻るというアメリカンドリームの塊みたいなポテンシャルを持った人だ!
コミカルな演技からシリアスな演技まで幅広く、英語発音等も変えてきていて凄い、これは伸びる俳優だ。
アダム・ドライバー
『スターウォーズ』シリーズのヘタレことカイロレンを演じる彼だが、シリーズ意外では良い役がめちゃくちゃ多いのだ!
今回もその低くてセクシーな声とユーモアたっぷりの表情で映画にスパイスを加えていた!
あとは『スパイダーマン3』の悪役でお馴染みのトファー・グレイスがKKKの理事役だったが、めちゃくちゃ悩みながら演じたらしい。
彼の好人物的な役柄こそかこの映画を体現していると言っても過言ではない。
まとめ
黒人差別題材という意味では
『グリーンブック』
以上に深淵へと触れてる気がする今作。
エンディングの映像を見せつけた後にスパイク・リーは
「まだ笑ってられるか?」
と訴えかけてるかのようで、
それが良いと思う人もいれば
「いや、うるせぇよ!」
と思う人もいるかもしれない。
それはあなたの判断次第だ!
こんな人にオススメ
- スパイクリー監督好きの方
- 黒人差別が題材の映画を見たい方
- グリーンブックに納得していない方
おあとがよろしいようで…