印象セリフ
「クソったれなのはお前だ
人生をフイにしやがって大バカ野郎!」
▼予告編▼
皆さんは人に誇れる毎日を過ごしているだろうか。
小さな犯罪を一度も犯すことなく今まで生きてきただろうか。
悪いことをしたら捕まるのが当たり前。
殺人、窃盗、わいせつ行為、
そしてヤクの売人なんかも重い罪を与えられる。
今作の主人公は警察に密告されたことで刑務所行きが決まってしまっている売人。
さて、あなたは
捕まる前の25時間で何をしますか?
今作はそんな映画だ!
あ、どうも、キミシマムザ裕君です。
さっそくレビューをば!
簡単あらすじ
NY。ドラッグの売人だったモンティは、何者かの密告で麻薬捜査局に逮捕され、保釈中の身。そして、25時間後には7年の服役のために収監が決まっていた。馴染みの店で最後の夜を明かそうと2人の親友、高校教師のジェイコブと株式ブローカーのフランクを誘う。一方で、恋人ナチュレルが密告者ではないかと疑惑を募らせるモンティ。こうして、彼のシャバでの最後の夜が始まるが…。
感想
友人との絆、父親との絆、
そして恋人との絆…。
ヤクの売人である主人公に同情する余地はないはずだ。
しかし収監までの25時間をみてしまったら皆好きになってしまうんじゃないだろうか。
恋人と過ごす最後の時間や友人と騒ぐ最後の時間、ゆっくり父親と語る最後の時間。
どれも噛みしめながら切なく過ぎていくのがたまらない。
あと登場する狂暴なワンちゃんが主人公にだけ愛らしい姿になるのも可愛くて癒された。
監督:スパイク・リー
先日レビューした
『ブラッククランズマン』の監督!
人種差別など社会派なテーマを描くのが上手い監督だが、
今作は彼の代表作といっても過言ではないだろう!
やっぱり犯罪者の心理や心情を描くのが上手いのは周りにそういう人がいたからなのかしら?(笑)
原作は同名の小説らしいが、リー監督独自のアレンジも加えられており。
原作には一切なかった9.11テロの跡地をわざとらしく映したりするあたりも彼らしい。
映画を作るにあたって何か社会的なメッセージを訴えないと我慢できないのだろう。
相変わらずいい意味でも悪い意味でも
「一言多いわ!」っていう監督だ
キャスト
エドワード・ノートン
とにかく今作は彼の映画。
先述した長セリフの独白シーンも、
この切ない表情と憂い気な瞳も彼しか出せない味だろう。
元々は元祖『スパイダーマン』の俳優
トビー・マグワイアが演じる予定だったらしいが、彼は製作総指揮に回り、スパイク・リー監督のファンを公言していたノートンがチョイスされたらしい。
マグワイア君には悪いがノートンで良かった。
ロザリオ・ドーソン
はい、『トランス』でパイ●ンを披露した美人女優。
このころはまだピッチピチでとにかく若々しい。
今作のキーパーソンともなっており、
”主人公を密告したかもしれない人物”
として疑いの目を持たれてもいる。
ただセクシーすぎてそれどころじゃない。
フィリップ・シーモア・ホフマン
バリー・ペッパー
ノートンの親友二人として登場するこの二人。
教え子に興奮しそうで困ってるサエない教師とと金持ちで女好きな株ブローカーという対照的な役割だが、いいスパイスになっていた。
こんなに親身に自分のことを思ってくれる友人がいるだけで彼は幸せなのかもしれない。
故ホフマンの優しい演技が身に染みた…
まとめ
答えから言うと、彼は最後の25時間を彼らしく自由に過ごした。
恋人・友人・家族、今まで関係を持っていた人たちに彼なりの”ケジメ"を付けて向かったのである。
以下はネタバレになるのでご用心!
最後に見た彼の老後までの走馬燈のような人生は 父の車の中で父が語った逃走方法と虚ろな意識が 混ざりあって出来た儚い夢物語。 最後に車の窓から見えた彼の顔こそが真実なのだ。 彼に七年後は来るのだろうか…彼は刑務所に入ったのか?
こんな人にオススメ
- スパイクリー監督好きの方
- 犯罪者が題材の映画を見たい方
- エドワードノートンのファン
おあとがよろしいようで…